退職勧奨
2019年、6月末。
午後昼食後特有の睡魔と闘いながら仕事をしていたら
部長に会議室に来るようにメール頂く。
会議室に移動するといつもより畏まった部長がいた。
いつもは呼び捨てで呼んでくる癖に
今更「やぎさん」と言ってくるから
異動とかそういう「前向き」な話でないことを察した。
淡々と業績悪化のためあなたは今までと同じポジションで仕事をすることはできない。
そこで早期退職して社外で活躍しませんか?
条件はこの紙になります。みたいな流れだった。
言われた直後はついに来たか!俺もそういう年齢(34)になったし!
程度の感想だった。
現に転籍前の会社では35歳以上の社員には全員退職勧奨をしていたので
この時は深刻に捉えていなかった。
それに加えて部長との面談の3日前に業績説明会があり、
業績悪化のため10%コストを削減をしなければならない。
という説明を受けていたため
「やっぱりリストラのことだったのか」という感想でしかなかった。
なかったのだが…
数日後この退職勧奨は
「特定の年齢以上の社員」に対して行われたものではなく
「特定の社員」に対してのみ行われたことを知り愕然とした。
やはり「特定の社員」になったと知った時は胸が痛んだ。
自分の10数年のキャリアを否定されたのだから。
色々な感情が渦巻き
同僚には申し訳なかったが、仕事も手がつかなかった。